ロシアが位置測定システムの覇権争いに名乗り

「ロシア版GPS」完成へ衛星20基に…米国独占に風穴
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ロシアの位置測定システム「グローナス」

  • 測位衛星が20機に到達しシステムとして完成した(2010年目処に24機体制へ)
  • すでに信号を受信できる範囲は地球全体の98%を達成
  • 米国GPSが独占体制になっていることに対抗して無料開放する計画
  • 航空機、船舶など世界市場へ向けてへシステム(専用端末)を売り込む構え
  • 端末は自国内の軍用で1万、民生用で2万台が普及
  • インド、ベネズエラキューバが名乗りを上げている

ロシア以外の位置測定システム

  • 米国(GPS)、すでに35機体制、端末も全世界に普及済み、しかし利用制限、精度は米国の意のまま
  • 中国(北斗)、すでに全地球をカバー済み、一部で運用開始、2009年目処に12機体制、最終的には30基体制へ
  • 欧州(ガリレオ)、資金難により運用開始目標を2012年に延期

GPSは航空、船舶をはじめカーナビ、携帯電話、登山、スポーツ、ゲーム用に世界中で広く普及し、なくてはならないツールですが、システムが米国のみに依存しているため、生活必需品としての担保、安全保障の観点から対抗勢力が出てくるのは自然の流れです。

日本も09年度予算案によれば、宇宙関連が10%増となっており、準天頂衛星システムという衛星による測位システムの計画が盛り込まれているが、あくまで米国GPS衛星の補完としてであり、覇権を争えるレベルには至っていない。